もう先週の話になるのですが、昨年から始まっている素敵な行事がありました!
帆掛けサバニ『旧正漕ぎ初め会』
ここ糸満の町は『旧暦(太陰暦)』と言うものを重んじる町でお正月も『旧正月』と言われる日に祝う事が今でも多いのです。
その日は自分達が普通に使っているカレンダー『新暦(太陽暦)』とは少しずつずれてくるのですが今年は2月の19日でした。
その週末に合わせて行われたのが、帆掛けサバニ『旧正漕ぎ初め会』。
『サバニ』に漁師町ならではの正月の風物詩『大漁旗』を掲げて漁港内を周回パレードをする素敵な行事です。
行事ごとですから、やはり最初は海神様をお祀りしていると言う『白銀堂』への参詣から。市長さんも報道関係の方もこられていましたよ。
『サバニ』とは昔の海人(漁師)が使っていた小型木造帆船で、現在も製造・運行されている小型の木造帆船はここ沖縄の『サバニ』だけという、歴史・伝統的にも重要で造船・操船技術的にも貴重なこの『サバニ』は、一度はその伝統が廃れ途絶えようとしていたのですが、サバニに魅せられた方達の努力によって現在はレースと言う形で復活しています。
沖縄にも4人しかいなくなっていた船大工さんですが、ここ糸満ではお弟子さんが修行をされて伝統を繫いで行こうと努力されています。
そういった経緯の中で、もっと『サバニ』ファンを増やしていきたい!と言う想いから、この『旧正漕ぎ初め会』で同時に『サバニ体験乗船会』をしてもらっていました。
ウチに泊ってもらったお客さんで、二組の方が参加されて下さいました!
こちらは戸田さん夫妻。もちろん始めてのサバニでドキドキだったとは思います。
もうひと方は事前メールでの参加申込をして頂いた橘さん。だもんでワクワクが膨らんですっごく楽しみにしてくれていました!
そんな三人さんは別々の船へ乗り込み、ベテランの方に挟まれての出航です!!
それぞれのサバニも順次出航して行きます。
そして糸満漁港内には・・・
ちょっと小さいですかね、たくさんのサバニが颯爽と居並ぶ風景。
多分、琉球の時代にはこの様な景色が普通に見られていたんでしょうね。
青い空と青い海、その間には白い帆を掲げたサバニが透き通る海の上を音もなく滑るように走り抜けて行く。
もう一度、そんな風景を見たいと思います。
そんな素敵な伝統を繫いで行きたいと思います。
そうしているウチに、サバニ達が横一列に並んでいきます・・・
そして合図があったのか一斉に・・・
この日は曇りがちなお天気で少し寒いかな〜と言う日でしたが、帰って来たみなさんは汗をかくほど!
そうなんです『帆船』のサバニなんですが、大漁旗を掲げた為に帆は張れず『エーク(オールの事)』で漕ぐと言うことになってました。
でもこの後、帆に換装して風の力でゆったりと漁港内を滑っていました。
この様な素敵な伝統文化の残る町糸満。
そんな漁師町ならではの町の通りや人の営みなども、そのままではないですが今に色濃く残っています。
そんな風情が、色んな人の心に入って来るのでしょうね。
とっつきが悪いと言われがちな糸満(失礼!)、でも知ってみると本当に温かないい所で温かな人たちがたくさんいます。
そんな町に、一度ならず二度も三度も、是非遊びに来て下さい、お待ちしています!!!
※尚、サバニの体験乗船は本島北部の名護など開催している所もあります。糸満でもこの日だけではありませんので興味を持たれた方はウチでかまいませんのでお問い合わせ下さい!
やど有:有本
電話:098-955-2964
mail:yadoari@gmail.com